この本(Passez votre CAP de Pâtissier avec Michel et Augustin)はわたしがフランス語を習い始めてすぐくらいに買って読んでいた本です。当時は分かりやすい!と辞書を引きつつ読んでいたのですが、本当に当時のフランス語力にしてはよく理解していたなって自分で感心してしまいます。
でも、そんなフランス語力の低かったわたしが必死になって読むほど魅力的な本です。ぜひ、フランスでパティシエとして働いてみたい、フランスのお菓子のことをもっと知りたいという方にぴったりの本です。
本の紹介
Passez votre CAP de Pâtisserie avec Michel et Augustin
[パッセ ヴォトル セ ア ペ ド パティスリー アヴェック ミシェル エ オギュースタン]
フランスでパティシエになるための基礎的な資格であるCAP pâtissier(セ・ア・ぺ・パティシエ)を目指すための本。CAP(Certificat d’aptitude professionnelle) とは「職業適正証書」で職業に就くための資格のこと。パティシエの場合、実技と筆記・口頭試験に合格したら取得することができます。中学を卒業したらパティシエのための専門学校(高校)に入学することもできますし、職業訓練校で学ぶこともできます。また、大人向けの講座や試験だけで合格を目指すこともできます。
この試験の範囲であるお菓子の作り方、材料、衛生や安全について書かれた教科書です。また、筆記や口頭試験、実技試験の対策についても書かれています。日本の基準とは異なる部分もあり、フランスでパティシエとして働きたい方は必ず知っておきたい知識が満載です。材料でいえば、小麦粉や生クリームは日本のものと同じではないので、事前に知っておきたい情報です。
この本の良いところは、写真やイラストが多く、文章をしっかり読まなくても分かりやすくなっているところです。とはいえ、分かりにくいところについてはしっかり説明もしているし、失敗例の写真もあるので励みになります。現役のパティシエがアドバイスをしてくれています。
また、レシピは非常にシンプルなもので作りやすい分量で、珍しい食材も使われていないので、今でもこの本のレシピでお菓子を作っています。まさに教科書のような存在です。
ちなみに、ミッシェル&オーギュスタン (Michel et Augustin)はフランスで有名なビスキュイを製造しているメーカーで、日本でも販売されているようです。この会社がパティシエの卵を支援するために、レッスンを開いたりしています。実際にCAP pâtissierを目指すレッスンに参加した方の声が載っています。わたしもこのレッスンに3回ほど参加したことがあります。
フランス菓子の基本を知るために、ぜひ手に取ってほしい本です。
購入先
調べたところ、日本のアマゾンなどでは販売していないようです。フランスのアマゾンなどで注文して発すしてもらうのが早いかもしれません。
Passez votre CAP de Pâtisserie avec Michel et Augustin
パティスリーをつかった勉強法
フランス語の勉強は単調で退屈なものです。実際にわたしもそう思います。最初は楽しいんですけど、だんだん複雑になっていって、何度も間違えるしイライラします。
というわたしのような学習者の方へ、おすすめのパティスリーをつかった勉強法をお伝えします。わたしもフランスのお菓子に興味があったので、興味があることで勉強を続けていました。
お菓子に関する本(なるべく簡単そうな本)を買い、ノートに書き写します。分からない単語の意味を調べたり、文の構造を分解します。最初は分からないことばかりでノートは真っ赤なのですが、ノート1冊終わることには分かることが増えていきます。
本はレシピや歴史の本を筆写していました。レシピだと同じような表現や単語が出てくるし、文法もB1くらいのが多用されています。
筆写した後は、声に出して発音します。スラスラ読めるようになるまで発音します。
分からない単語や文法を聞いても読んでも分からないので、聞く読む話す書くという全ての能力のベースになる勉強法です。
勉強を始めるのが難しいということがあると思いますが、筆写だと最初はただ書き写すだけでいいので、始めやすいと思います。
ぜひ、興味のある分野からの勉強を始めてみてはいかがでしょうか。
以上、フランスでパティシエとして働くために必要な語学力と勉強法のまとめです。DELFのB1レベルを目指し、努力を重ねることでスムーズにフランスでのパティシエのキャリアをスタートすることができるでしょう。
また、お菓子のレシピから始めるフランス語を勉強する「レシピのフランス語講座」を開いています。ぜひ、パティシエを目指す勉強法の一つとしてご検討ください。
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