ボストックは前日の残ったブリオッシュで作る新たなお菓子です。フランスで最近見られるようになった新しいお菓子で、まだまだ広くは知られていません。
この記事ではボストックとはどんなお菓子か、材料やレシピ、由来について紹介しています。
ボストックとは?
ボストックはスライスしたブリオッシュにシロップをまぶし、クレームダマンドを塗り、アーモンドスライスをふって焼いたお菓子のことです。
熱でとろけたクリームからアーモンドの甘い香りがふんわりと広がり、こんがり焼けたアーモンドスライスの香ばしさが食欲をそそります。
バターと砂糖たっぷりで作ったブリオッシュに、さらにバターとアーモンドで作るクリームを塗るので、カロリー感のあるお菓子だとも思います。
パンペルデュやクロワッサン・オ・ザマンドと同様に、前日に売れ残ったパンを使います。前日に焼いたブリオッシュは少し乾燥しており、そのまま食べるにはパサパサしています。その乾燥したブリオッシュにシロップを塗ってしっとり感を出します。
パン部分がブリオッシュからクロワッサンに替わるとクロワッサン・オ・ザマンドとなります。クロワッサン・オ・ザマンドはフランスのパン屋さんでよく見かけます。
アメリカのパン屋さん Zingerman’s Bakehouse1 によると、フランスの地域のパン屋よりもピエール・エルメやラデュレといったパリの高級パティスリーで見かけることが多いとのことです。確かに、実際に地元のパティスリーなどでは見かけません。
フランス語の名前
- Bostock
-
[ボストック]ボストック / フランス語
ボストックの構成・材料
分類 | ヴィエノワズリー |
構成 | ブリオッシュ生地 シロップ クレームダマンド アーモンドスライス 粉砂糖 |
材料 | 小麦粉 卵 砂糖 バター 牛乳 酵母 塩 アーモンドプードル アーモンドスライス 粉砂糖 |
ボストックが誕生した由来
フランスのノルマンディー地方、もしくはイギリスで生まれたという説があります。
1930年代にフランスのブーランジュリーで、前日に焼いたブリオッシュをオレンジとアーモンドを加えたお菓子に変えたことに由来しています。
前日に売れ残ったブリオッシュで、新たなお菓子を作って再度販売するというのは、自然に出てくる発想ではないかと思います。
ボストックのレシピ
ブリオッシュにシロップを塗るのは、パサついたブリオッシュに潤いを与えるためです。作りたてのブリオッシュを使う場合はシロップは不要です。
材料
以下の材料は作りやすい分量となっています。ラム酒は好みで加えてください。
- 材料
-
- ブリオッシュ 6枚
- アーモンドスライス 50g
- 粉砂糖 適量
- クレームダマンド
-
- バター 50g
- 砂糖 50g
- 卵 1個(50g)
- アーモンドプードル 50g
- ラム酒(オプション) 大さじ1
- シロップ
-
- 水 50g
- 砂糖 50g
- ラム酒(オプション) 大さじ1
ボストックの作り方
- ボウルにバターを入れ、スパチュールでやわらかく滑らかになるまで混ぜます。バターが固いためスパチュールで力強く混ぜます。
- 砂糖を加えます。スパチュールを使ってバターとしっかりと混ざり、ふんわりとしたクリーム状になるまで混ぜます。
- アーモンドパウダーと卵、ラム酒を加え、スパチュールで混ぜます。全体にムラがなくなったら、できあがりです。

- 鍋に水と砂糖を入れ、加熱します。
- 砂糖が溶け、沸騰したら火を止めます。
- 粗熱が取れたら、ラム酒を加えます。

オーブン板にスライスブリオッシュを並べ、ブリオッシュの両面に、刷毛でシロップを塗ります。乾燥している場合はたっぷり塗ってください。
- オーブンを160度に加熱しはじめます。

スライスブリオッシュの上面にクレームダマンドを塗ります。好みの量をどうぞ。

表面にアーモンドスライスを散らします。好みの量をどうぞ。

- 160度に熱したオーブンで12分焼きます。
- 次に、グリル機能で2分焼き、表面のスライスアーモンドに焦げ目をつけます。

表面に粉砂糖を振り、できあがりです。
