タルト・トロペジェンヌはブリオッシュの間ににムースリーヌクリームを詰めたお菓子のことで、南フランスのサン=トロペというリゾート地で生まれました。

表面にあられ糖をふって丸く焼いたブリオッシュを横半分に切り、ムースリーヌクリームを詰めて作ります。

本来ムースリーヌクリームをはさみますが、シャンティイクリームやカスタードクリーム、ディプロマットクリームを詰めることもあります。また、苺やフランボワーズを加えることもあります。

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綴り・発音

Tarte tropézienne

[taʁt]tʁo.pe.zjɛn] タルト トロペジェンヌ / フランス語
「サン=トロペのタルト」という意味

種類・構成

分類パティスリー/ガトー/タルト
構成発酵パン生地/ブリオッシュ生地

ムースリーヌクリーム

あられ糖
材料小麦粉

全卵

バター

砂糖

酵母

牛乳

誕生した時代・場所・人物

時代1955年 (20世紀)
フランス
地方プロヴァンス=アルプ=コート・ダジュール地域圏
町・地名サン=トロペ
人物アレクサンドル・ミカ (Alexandre Micka)

歴史・由来

1955年頃、アレクサンドル・ミカというポーランド人のパティシエがサン・トロペでパン屋を開店しました。アレクサンドルはおばあちゃんが作っていた懐かしいお菓子を思い出し、それを看板メニューにしました。そのお菓子はブリオッシュにクリームを挟んだものでした。

同じ頃、隣町ラマチュエルの海岸で映画の撮影が始まりました。まだ無名だったブリジット・バルドーが主演する映画「素直な悪女(Et Dieu… créa la femme)」です。

ブリジット・バルドー

Bridget Bardot : 1952年に映画デビューした映画俳優で、現在では動物保護活動家として活躍しています。

ある日、彼女がアレクサンドルの店から差し入れられたお菓子に夢中になり、

ブリジット

このお菓子はサン・トロペのタルトっていう名前にしましょうよ

と提案しました。

それがアレクサンドル・ミカが作り出したブリオッシュのお菓子でした。

これがきっかけで、このお菓子の名前をタルト・トロペジェンヌと名付けました。

この映画をきっかけにブリジット・バルドーも活躍していき、それに伴うようにタルト・トロペジェンヌも全国的に広まっていきました。

このアレクサンドルの店は今でも続いており、南フランスを中心に28店舗を展開しています。同様に、タルト・トロペジェンヌもフランスの多くのパティスリーで楽しむことができるようになりました。

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