今回は、フランスでは定番のタルト・オ・ショコラのレシピを紹介します。
フランスのパティスリーには必ず置いてあるみんな大好きなタルトオショコラ。簡単なので家庭で作ることもあります。特にチョコレートの味がシンプルに感じられるタルトなので、みんな大好きで喜ばれるタルトです。
タルトオショコラとは?
タルトオショコラとはチョコレートをつかったタルトのことです。フランスでは定番のタルトで、パティスリーでも家庭でもよくつくられるタルトのひとつです。
一般的にはタルト生地だけを先に焼き、ガナッシュを詰めて冷やし固めて作ります。ガナッシュはチョコレートと生クリームでつくり、冷やしても完全に固まらない生チョコのような食感のクリームです。ガナッシュ自体には砂糖は加えないため、甘さ控えめのタルトです。
生地はパートシュクレやパートサブレを用います。
タルトオショコラ = パートシュクレ / パートサブレ + ガナッシュ
フランス語の名前
- Tarte au chocolat
-
[タルト オ ショコラ]タルトオショコラ、チョコレートタルト / フランス語
タルトオショコラの基本レシピ
ここではフランスの製菓学校で教えるレシピで、タルトオショコラの作り方を紹介します。基本を押さえて、応用させていきましょう。
- 調理時間:20分
- 焼成時間:15分
- 冷蔵時間:3時間
材料
*22cmのタルト型1台分(8人分)
- バター 100g
- 粉糖 80g
- 卵 50g(Mサイズ1個)
- 薄力粉 200g
- 塩 ひとつまみ
- 生クリーム 100g
- ブラックチョコレート 100g
- バター(型に塗る用) 5~10g
- バター100gと卵は30分ほど前に冷蔵庫から出しておきます。
- 粉糖はグラニュー糖で代用してもかまいませんが、粉糖のほうが生地に溶けなじみやすくなります。
- 生クリームは脂肪分30%以上のものを使ってください。
- チョコレートはカカオ70%のものを使っています。
道具
- 直径22cmのセルクル
- 麺棒
- ボウル
- ヘラ / スパチュール
- スケッパー
- 作業台
- ゴムベラ
- 片手鍋
- タルト型は直径22cm×高さ2.1cmで底のないリング状の型を用いています。
タルトオショコラの作り方
タルトオショコラの手順はこのように作成していきます。
- パートシュクレを作る
- 型に生地を敷く(フォンサージュ)
- 空焼きする
- ガナッシュを作る
- 成形
ボウルにバターと砂糖を入れます。ヘラを使い、砂糖がバターとしっかりと混ざり、ふんわりとしたクリーム状になるまで混ぜます。
バターが固すぎる場合は、指をつかうと体温によってバターが温まり混ぜやすくなります。

ボウルに卵と塩を加え、スパチュールをつかって混ぜます。しっかり合わさるように混ぜます。

作業台に小麦粉を山になるようにおき、中央に穴をあけます。

手のひらをつかって生地を台に数回(2〜3回)滑らせます。これをおこなうと、生地が均一になります。
やり過ぎてしまうと弾力がですぎて、生地が縮まってしまいます。ただ、生地の中にバターの塊が残っていないようにしましょう。バターの塊があると焼成中に溶けて生地に穴があいてしまいます。

生地をラップに包み、冷蔵庫で1時間以上冷やします。
タルト型の側面内側にバターを薄く塗ります。
作業台に小麦粉を振り、生地を置きます。めん棒で、厚さが3~4mmになるように伸ばします。生地は1/4ずつ回転させていき、伸ばすと同じ厚さになります。

タルト型を生地の上にのせて、型よりも大きいかどうかを確認しましょう。
生地をめん棒に巻き付け、型の上で生地を広げて被せます。

型の内側に立ち上がらせるために生地の縁を持ち上げます。人差し指と中指の甲をつかって、生地を持ち上げます。生地を内側側面にしっかりと押し付けます。

めん棒をタルト型にのせて転がし、生地を切ります。

タルト型の内側に垂れた生地を指を使って、上に立たせます。

ペティナイフ(ナイフ)を用いて、タルト型の上にはみ出た生地を切ります。親指を生地と肩の側面の間に差し込み、一周させます。生地と型がくっ付きすぎず、取り外しやすくなります。

フォンサージュが終わったら、焼く直前まで生地を冷蔵庫に入れておきます。
オーブンを180℃に熱します。
生地をオーブンに入れ、180℃で10分〜15分、焼き色がつくまで焼きます。
チョコレートをボウルに入れます。必要あれば、小さく刻んでも構いません。
片手鍋に生クリームを入れ、中火にかけます。沸騰したら、2~3秒待って火を止めます。
チョコレートの入ったボウルに、生クリームを3回に分けて加えます。その都度、ヘラを静かに回してチョコレートを溶かします。

泡立てたり、激しく混ぜるとガナッシュに気泡が入りすぎて、できあがりの見た目がきれいにできません。
チョコレートと生クリームがしっかりと混ざり合い、艶が出て滑らかになったらできあがりです。

空焼きしたタルト型にチョコレートガナッシュを静かに流し入れます。ガナッシュはタルト生地の縁ギリギリのところまで流し入れます。

冷蔵庫に入れ、3時間ほど冷やします。

召し上がる少し前に冷蔵庫から出すと程よくチョコレートが柔らかくなり、とろけるような食感となります。

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