バブカとはポーランド由来の歴史のあるお菓子です。
この記事では、2種類あるバブカの種類、材料や構成、誕生した由来やアメリカでの発展について解説しています。
バブカとは?
バブカとは発酵生地でつくるポーランドのお菓子で、中央に穴のあいた高さのある型で焼いて作ります。伝統的には復活祭の時期に食べられていました。
古典的なバブカの型や生地はクグロフとほぼ同じで、縦溝のある王冠の形でブリオッシュ生地で作ります。
しかし、現在ではチョコレートを練り込んだブリオッシュ生地でつくるバブカが有名です。


名前(ポーランド語)
- Babka
-
[bapka] バブカ / ポーランド語
バブカの構成・材料
分類 | ヴィエノワズリー |
構成 | 発酵パン生地/ブリオッシュ生地 チョコレート |
材料 | 小麦粉 卵 バター 砂糖 酵母 チョコレート |

バブカの誕生した由来
バブカは昔からポーランドで食べられていました。
バブカという名前になった由来について、説はいくつかあります。
作家コレット・ギルマール(Colette Guillemard)は著書『料理と食卓の言葉 (Les Mots de la cuisine et de la table)』の中で、バブカはババ « baba » という「おばあちゃん」を意味する言葉に由来していると述べています。
スラブの農民の女性のシルエットがバブカと似ていたり、バブカがおばあちゃんの特製料理であったため、ポーランドやロシアの子供たちが親しみを込めてバブカと呼んでいたと説明しています。
ポーランドではこのお菓子は「バブカ」と呼ばれ、ドイツ南部周辺では「クグロフ」と呼ばれていました。
バブカは南フランスのリゾート地サン=トロペへ移り、トロペジェンヌへと大きく変化しました。クグロフはアルザス地方やロレーヌ地方で育ち、ベルサイユ宮殿からパリへ移り、のちにババオラムやサヴァランといったデザートに進化しました。
アメリカで流行する
ポーランド系移民によって、バブカはアメリカでも知られるようになりました。アメリカでは、バブカはレーズンを詰めてラム酒で香り付けして、フルーツのグラサージュを飾ったものでした。
1990年代になると、『となりのサインフェルド (Seinfeld show) 』というニューヨークを舞台にした国民的コメディドラマによって、バブカが脚光を浴びました。このドラマでのバブカはパウンド型で、チョコレートとバブカ生地をマーブル状に練り込んでいました。
現在、フランスでもバブカは、こちらのチョコレートを練り込んだお菓子として紹介されていることがあります。

