オペラはアーモンドを使った生地とコーヒークリームとチョコレートガナッシュを交互に薄く重ねたアントルメのことです。

パリのオペラ座をイメージして作られ、ダロワイヨで売り出されました。

目次

名前

Opéra

[ɔpeʁa] オペラ /フランス語

構成

分類パティスリー/アントルメ
構成ビスキュイ生地/ジョコンド生地

コーヒー風味のバタークリーム

ガナッシュ

チョコレートのグラサージュ
材料小麦粉



バター

砂糖

生クリーム

アーモンドパウダー

チョコレート

コーヒーエッセンス

構成は底から、ジョコンド生地、コーヒーバタークリーム、ジョコンド生地、ガナッシュ、ジョコンド生地、コーヒーバタークリームの順で重ね、最後にチョコレートのグラサージュをかけます。オペラの高さは3cm以内におさえます。

誕生した時代・場所・人物

時代1955年頃/1960年代(20世紀)
フランス
地方イル=ド=フランス地域圏
パリ
人物シリアック・ガビヨン(Cyriaque Gavillon)/ルイ・クリシー(Louis Clichy)

歴史・由来

オペラが生まれた説は2つあります。

ダロワイヨで考案した説

1955年のある日の午前、フォーブル・サントノレ通りにあるダロワイヨに、パリのオペラ座の花型ダンサーが研修生を連れて来店しました。

それを見たダロワイヨのシェフの妻アンドレ・ガヴィヨンがオペラ・ガルニエをイメージしたお菓子を作ってほしいと夫に頼みました。

シェフのシリアック・ガビヨンは表面に艶のある重厚なオペラというお菓子を考案しました。

これが有名なオペラの誕生した由来となっています。

クリシーが考案した説

20世紀の初めに、パリのボーマルシェ大通りにルイ・クリシーが経営するパティスリーがありました。

クリシー氏が最初にオペラを作りました。当初は「オペラ」という名前ではなく、自分の名前を取って「クリシー」と名付けていました。

その後、彼は引退して、パティスリーをほかの人へ譲り、同時に彼がもっていたお菓子のレシピも譲りました。

新しい所有者はある日曜日の朝食のときに、「クリシー」をデザートとして出しました。

その日のテーブルには新しい所有者の義兄弟であるシリアック氏が招待されていました。彼はそのデザートをとても気に入り、自分の店でもこのアントルメを作りたいと思いました。

そのデザート「クリシー」を「オペラ」 としてダロワイヨで売り出しました。

その後、1960年代にパティスリー・ルノートルのシェフであるガストン・ルノートル がこの「オペラ」にインスピレーションを得て、新しい「オペラ」を考案しました。これが現在作られているオペラです。

ダロワイヨとは?

ダロワイヨ(Dalloyau)は現在も続くパティスリーで、1802年にパリのフォーブル・サントノレ通りに開業しました。

その起源は1682年にさかのぼります。

シャルル・ダロワイヨはパン職人としてコンデ公に仕えていましたが、宴会で提供したパンが認められルイ14世のもとに招かれました。

その後、ダロワイヨ一族は食膳係というフランスの美食においての最高の称号を得ます。長年ベルサイユ宮殿に仕えますが、フランス革命が起き、ダロワイヨは食膳係の職を追われます。ジャン・バティスト・ダロワイヨは1802年にパリに自分の店を開業しました。

現在ではダロワイヨではお菓子類だけでなく、チョコレートやアイスにソルベや飴細工、総菜や宴会用の食事などの部門を有しており、フランスの美食を代表する総合店です。200年以上経った今でも、同じ場所で営業を続けています。

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