ナヴェットは舟の形をした小さな硬いビスケットで、南フランスのマルセイユで誕生したお菓子です。

小麦粉やバターにシロップやオレンジの花の水をくわえて生地を作り、船の形にして焼きます。水分の少ない生地なため、かたく素朴な食感で、オレンジ水の爽やかな香りがします。

ランドック地方のアルビではペースト状にしたフルーツの砂糖漬けをくわえます。また、ニースでは細長いひし形をしています。一般的なナヴェットはひし形で両端が尖った形をしており、プロヴァンス地方以外でもマルシェなどで販売されていることがあります。

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名前

Navette

[navɛt] ナヴェット / フランス語
Navis「船」に由来しています

構成

分類パティスリー/ビスキュイ
構成
材料小麦粉



砂糖

バター

オレンジの花の水

レシピ

ナヴェット15個分のレシピです。

材料

  • バター 50g
  • 砂糖 80g
  • 卵 1個
  • 牛乳 30ml
  • オレンジの花の水 大さじ1杯
  • 小麦粉 250g
  • 塩 ひとつまみ
  • レモン 1/2個

作り方

  • バターと砂糖をクリーム状になるまで混ぜます。攪拌した卵と牛乳、オレンジの花の水を加え、かき混ぜます。小麦粉、塩、おろしたレモンの皮を加え、しっかりと混ぜ合わせます。ラップをかけて、1時間冷蔵庫に入れます。
  • オーブンを180度に温めます。
  • 生地を20gずつに分けます。手を使って、幅1cm長さ8cmの小さな棒状に成形します。生地の両端を1cmずつ残したまま、小さなナイフで縦に切り込みを入れます。
  • オーブンペーパーを敷いた板の上に並べ、15分焼きます。オーブンから出した直後は柔らかですが、次第に乾燥して硬くなっていきます。
  • 密封したアルミ缶に入れ、2週間ほど保存できます。

誕生した時代・場所・人物

時代1781年(18世紀)
フランス
地方プロヴァンス=アルプ=コート・ダジュール地域圏
マルセイユ
人物アヴェルゥ
(Aveyrous)

歴史・由来

ナヴェットが生まれたのは南フランスの港町マルセイユで、1781年、パン職人アヴェルゥによって考案されました。

マグダラのマリア、マリアの姉マルタと弟ラザロが乗った簡素な小舟が聖地からプロヴァンスの海岸についたという伝説を祝して作られました。

現在でもこのパン屋は、フール・デ・ナヴェット(Four des navettes)という店名で営業を続けています。

季節・イベント

マルセイユでは7月21日の聖ヴィクトール(Saint-Victor)の日、2月2日の聖母マリアのお清めの日シャンドルールに食べられています。

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