カリソンとは南フランスのエクサン・プロヴァンス地方の銘菓です。アーモンドと果物の砂糖漬けを土台にして、オレンジエッセンスをくわえたグラスロワイヤルを表面に塗った砂糖菓子で、舟のようなひし形をしているのが特徴です。

昔は、葦を編んでつくったすのこの上でカリソンを乾燥させていました。カリソンという名前は、ラテン語で「葦」を意味する Canna から「すのこ」を指すプロヴァンス語 Calissoun/Canissoun に由来している。

目次

名前

Calisson

[kalisɔ̃] カリソン / フランス語

Calisson d’Aix

[kalisɔ̃dɛks] カリソン デクス / フランス語
「エクス=アン=プロヴァンスのカリソン」という意味

構成

分類砂糖菓子/コンフィズリー
構成アーモンドペースト

メロンの砂糖漬け

グラスロワイヤル
材料アーモンド

砂糖

ラベンダーの蜂蜜

メロンの砂糖漬け

卵白

誕生した時代・場所・人物

時代15世紀
フランス
地方プロバンス=アルプ=コートダジュール地域圏
エクス=アン=プロヴァンス
人物

歴史・由来

カリソンが誕生したのは中世時代の15世紀にさかのぼります。

1454年、ルネ王(René)はジャンヌ・ド・ラヴァル(Jeanne de Laval)との結婚式がエクサンプロバンスで行われました。

ジャンヌはとても美しいのにもかかわらず、あまり笑顔を見せない女性でした。砂糖菓子職人は新しい女王に喜んでもらおうと新しいお菓子を考案しました。アーモンドと果物の砂糖漬けでつくった小さな砂糖菓子です。

結婚式の終わりにそのお菓子を食べたジャンヌはパッと表情が明るくなり、「このお菓子の名前はなんていうのかしら」と尋ねました。

砂糖菓子職人は「これは抱擁でございます」と答えました。「抱擁」はプロヴァンス語で「ディ カラン ソン Di calin soun」と言います。この言葉がのちに「カリソン」と変化しました。

女王の笑顔を呼び起こすお菓子としてカリソンが誕生しました。

作り方

カリソン・デクスを作っているル・ロイルネ(Le RoyRené)でのカリソンが出来上がるまでの行程の動画です。生地を混ぜる所はダイナミックですが、小さなカリソンを作る過程はかなり繊細に扱っていることがわかります。

Le RoyRené(ル・ロイルネ)

ル・ロイルネは、プロバンス地方菓子を作っている家族経営のコンフィズリー。1920年に創業した長い歴史を持つお店で、カリソンを始め、ヌガーや果物の砂糖漬けなどのお菓子を作っています。

ル・ロイルネにはカリソンについての美術館が併設されています。

カリソン美術館(MUSÉE DU CALISSON)
営業時間

月曜-土曜: 9時30分~12時30分/13時30分~18時30分、日曜: 10時~17時30分

入場料

無料(オーディオガイド 3€)

住所

5380 Route d’Avignon (RD7N) 13089 Aix-en-Provence, FRANCE
エクサンプロバンス(Aix-en-Provence)の中心から車で10分

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