フォレ ノワール

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さくらんぼ、チョコレート、たっぷりのホイップクリームで作るドイツ生まれのケーキフォレ・ノワールは、その見た目も味わいもとても印象的なデザートです。

フォレノワールがどのようなケーキか、材料や構成、誕生した由来について紹介します。

目次

フォレ ノワールとは?

フォレ・ノワール(Forêt Noire)とは、フランス語で「黒い森」という意味をもち、ココア味のジェノワーズ生地に、生クリームとさくらんぼを組み合わせたショートケーキの一種です。

ジェノワーズにはさくらんぼのリキュールであるキルシュ(Kirsch)をしみ込ませるのが伝統的な作り方です。これにより、ふんわりした生地にフルーティーな香りが広がります。

「黒い森」とは、ドイツ南西部にある森林地帯シュヴァルツヴァルトのこと。削ったチョコレートで覆われた見た目が、濃い森の色合いを思わせることから、この名前で呼ばれるようになりました。

ドイツではシュヴァルツヴェルダー・キルシュトルテ(Schwarzwälder Kirschtorte)と呼ばれます。フォレ・ノワールは、基本的にこのドイツ菓子をフランス風に呼んだ名前です。

生クリームでデコレーションするスタイルは、実は典型的なフランス菓子ではなく、ドイツ・オーストリア・スイス圏のお菓子らしい特徴を持っています。

ケーキの名前

Forêt Noire

[フォレ ノワール]フォレノワール

「黒い森」という意味のフランス語

Schwarzwälder Kirschtorte

[シュヴァルツヴェルダー キルシュトルテ]

「黒い森のサクランボのケーキ」という意味のドイツ語

フォレ ノワールの構成・材料

分類パティスリー/ガトー
構成ジェノワーズ生地
クレームシャンティイ
さくらんぼ
削ったチョコレート(copeaux de chocolat)
材料小麦粉

バター
砂糖
生クリーム
ココアパウダー
削ったチョコレート(copeaux de chocolat)
さくらんぼ
キルシュ

フォレ ノワールが誕生した由来

フォレノワールはドイツ南西部に広がる山岳地帯シュヴァルツヴァルト(黒い森)にちなんで名づけられたと言われています。

この地方では昔から、さくらんぼと生クリームを使ったデザートが作られてきました。

現在のようなケーキの形になったのは20世紀に入ってからで、1915年にバート・ゴーデスベルクのパティシエ、ヨーゼフ・ケラーが作ったのが始まりだと言われています。

名前の由来

「黒い森のケーキ」という名前には、実はさまざまな由来が考えられています。

  • 黒い森で作られるチェリーのお酒キルシュに由来する説
  • 削りチョコレートが深い森を連想させる説
  • 地方の伝統衣装の色(黒・赤・白)にちなんでいる説

伝統衣装の帽子には大きな赤いポンポンが付いており、「ボレンハット」と呼ばれます。ケーキの赤いチェリー・白いクリーム・黒いチョコレートと重なるため、これが名前の元になったと言われることもありますが、真相ははっきりしていません。

さまざまな説があちこちから出てくるのは有名なお菓子にはよくある話です。

19世紀にフォレノワールの原型が誕生

19世紀のシュヴァルツヴァルト地方ではすでに、さくらんぼ・生クリーム・キルシュ(さくらんぼの蒸留酒)を組み合わせたケーキが作られていました。

当時のケーキは現在のように層が多くなく、またキルシュが使われないこともありましたが、今日のフォレ・ノワールの祖先と考えられています。

考案者は誰?

1915年に「シュヴァルツヴェルダー・キルシュトルテ」という名前が公式文書に登場し、ドイツ全土に知られるようになります。

一方で、誰が本当の発明者かについてはまだはっきりとしていません。

  • ヨーゼフ・ケラーが1915年に初めて作ったという説
  • エルヴィン・ヒルデンブラントが1930年に発明したという説

ケラーのレシピは現在のものとは少し違い、当初は1層だけのケーキだったとも伝えられています。

現在のフォレノワール

第一次世界大戦後から第二次世界大戦期にかけて、ドイツではクリームの商業利用が法律で制限されていました。そのため、クリームケーキの販売は一時的に違法となり、フォレノワールも姿を消すことになりました。

戦後、特にアメリカから人気が再び高まり、1949年にはすでにドイツで人気ケーキランキングに入るほど知られるようになりました。

その後、フォレ・ノワールは世界中へ広まり、今では「ドイツを代表するケーキ」のひとつとなっています。

国や地域によっては、アルコールを使わない、さくらんぼの品種を変える、クリームやスポンジをアレンジするといったさまざまなバリエーションが生まれています。

さらに、2006年からは黒い森地方のトートナウベルクで黒い森ケーキ・フェスティバルが2年に一度開催され、プロもアマチュアも腕を競い合っています。

フォレノワールは、単なるデザートではなく、地域の文化や歴史、人々の暮らしと深く結びついたケーキです。もしパティスリーで見かけたら、ぜひ「黒い森の物語」を少し思い浮かべながら味わってみてくださいね。

もりりん
パティシエ
フランスのパティスリーで働いでいます。フランスの大学の歴史学科で勉強してます。よろしくね
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