パン・ド・ジェーヌとはアーモンドペーストをベースにした焼き菓子のことです。
卵やバター、小麦粉、砂糖などをアーモンドペーストと混ぜて、ラム酒やキュラソー、キルシュで香りをつけます。アーモンドは材料の1/4含まれていて、伝統的にはバニラ砂糖を加えます。縁がギザギザしている円形の型で焼くのが特徴です。パンドジェーヌ専用の型もあります。
目次
名前
- Pain de Gênes
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[pɛ̃ də ʒɛn] パン ド ジェーヌ / フランス語
「ジェノヴァのパン」という意味 - Ambroise
-
[ɑ̃bʁwaz] アンブロワーズ / フランス語
構成
分類 | パティスリー/ガトー |
構成 | |
材料 | アーモンドペースト アーモンド バター 卵 砂糖 塩 キュラソー/キルシュ/ラム酒 |
誕生した時代・場所・人物
時代 | 1850年(19世紀) |
国 | フランス |
地方 | イル=ド=フランス地域圏 |
町 | パリ |
人物 | フォーヴェル (Fauvel) |
歴史・由来
パン・ド・ジェーヌは、1850年、パリのサン=トノレ通りにあったシブーストのパティスリーで働いていたフォーヴェルが作り始めました。その当時は「アンブロワーズ(Ambroise)」と名付け、刻みアーモンドやバター、卵、砂糖で作っていました。
「アンブロワーズ」という名前の起源は、ナポレオンの時代まで遡ります。
1800年、ジェノヴァでナポレオン軍のマセナ将軍が包囲され、3ヶ月の籠城の末に降伏しました。 その籠城の間、軍の人々は水に浸けた米やアーモンドを食べて生き延び、その量は50,000kgとも言われています。マセナ将軍の奮闘ぶりに敬意を表して、そのお菓子にアンブロワーズと名付けました。「アンブロワーズ」はナポレオンがマセナ将軍につけたニックネームのことです。
1852年、フォーヴェルはモンマルトル通りにあるパティスリー「ラ・メゾン・フラスカティ(La maison Frascati)」にアンブロワーズのレシピをもって移りました。
その際に「パン・ド・ジェーヌ」と名前を変えて販売しました。フランス語で「ジェーヌ(Gênes)」は北イタリアにある町ジェノヴァのことです。
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